画像はCARACLE-Sのブレーキワイヤーの、アウターケーシングの皮膜を剥がしたところです。
実はCARACLE-Sのブレーキアウターケーシングは、かなりの高級品。一般的なコイル状のスチール材ではなく、細ワイヤーの束がインナーワイヤーを通すライナーの回りを囲んでいます。
シフト(変速)ワイヤーでよく用いられるこの構造をブレーキワイヤーに採用したことで、たわみが少なくダイレクトな操作感を実現しています。
しかも、これらの細ワイヤーのほとんどは軽量なアルミ製なのです(強度維持のため19本中4本だけはステンレス材)。
それを、これまた超軽量なケブラー繊維(淡黄色)で囲んで強化しています。
アルミとケブラーというスペシャル素材の採用により、前後ブレーキ合わせたCARACLE-S スポーツパッケージ 1台分で、わずか57gという超軽量を実現しています(前後計2130mm)。
同じ長さのシマノ製SLRアウターケーシングは130g以上ですので、半分以下の重量です。
高価なのに外見では見分けがつかないこんなパーツを採用したのは、各所へのチタンボルトの採用と同様に、CARACLE-Sを少しでも軽くしたいからです。
このワイヤーを用いても1台分で70gちょっとの軽量化ではありますが、こうした地道なパーツ選択の積み重ねが、折りたたみ箇所が3箇所もあるCARACLE-Sを10.8kgに抑えています(スポーツパッケージは10.0kg)。